国際協力NGOは、世界中の社会課題に取り組み、多くの人々の関心と支援をつなぐ重要な存在です。しかし、この使命を果たすには安定した資金調達が不可欠です。一方、日本の全国際協力NGOの総助成金収益は減少傾向にあり、多くのNGOは経営モデルの見直しを迫られています。加えて、支援を必要とする現場と寄付者との距離が遠く、国際的な視野を持ったファンドレイジング戦略を立てられる人材が不足しているなど、特有の課題も浮き彫りになっています。
本研修では、国際協力NGOが直面する資金調達の課題と最新のトレンドに焦点を当てた全5回のシリーズで、他の参加者とのネットワーク構築も図りながら、NGOの活動基盤を強化していく方法を皆で探ります。
同じ団体からの複数名での参加や、国際協力NGOに所属している方だけでなく、国際協力分野を支えるプラットフォーマーなどの関係者も大歓迎です。この機会にぜひ周りの方も誘ってご参加ください。多くの方のご参加をお待ちしております。
・国際協力NGOに所属し、資金調達に関心があるリーダーや担当者
・NGOのファンドレイジング担当者で、戦略を強化したい方
・国際協力のファンドレイジングについて知識を深めたい方
最終回:1月28日(火)14:00-16:00「NGOの使命~NGOのエンドゲームを考える」
門田 瑠衣子氏
1981年熊本県生まれ。2006年、武蔵野女子大学人間関係学部卒。 明治学院大学大学院国際学修士課程修了。フィリピンの孤児院や国際協力NGOでのボランティアを経験し2005年、大学院在学中にケニア共和国で現地NGOでボランティア活動に参加。それをきっかけに、2005年にエイズ孤児支援NGO・PLASの立ち上げに携わり、同団体事務局長を経て、現在代表理事を務める。ケニア共和国、ウガンダ共和国にて、エイズ孤児を抱えるシングルマザーの生計向上支援や母子へのキャリアカウンセリング事業等を行う。 2016年、「青年版国民栄誉賞」と言われる人間力大賞にて準グランプリおよび外務大臣奨励賞を受賞。NPO運営においても注目を集め、「働き方改革」を組織内にて推進し、2016年NGO組織強化大賞受賞。
鈴木 栄氏
一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ 代表理事
2019年1月より、社会的事業の変革と成長を支援するため、SIPの理事50%、企業の経営コンサルティング50%のワークスタイルを実施。そして、2019年7月よりフルタイムでSIPの代表理事兼CEOに就任。過去には、2013年から2018年まではKKRキャップストーンのマネージングディレクターとしてKKRの投資先企業の成長と変革を支援。それ以前はマッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナーとして主に、製造業やサービス業の企業における業務改善やグローバルマーケティング戦略策定と実行のコンサルティングに12年間従事。また、ZSアソシエイツにて製薬・医療サービス企業のコンサルティング、グローバル・フレイト・エクスチェンジにおいて航空貨物の取引用ITサービス、ゲートウェイ・ジャパンにおいてオンラインセールスや経営企画を担当。日本ファンドレイジング協会理事、ハンズオン東京理事、チャンス・フォー・チルドレン理事。カリフォルニア工科大学にて化学の博士号、リード大学にて学士号修得。
岡本 拓也氏
認定NPO法人LivEQuality HUB 代表理事
誰もが人生を歩み出せる基盤としての「日本版アフォーダブルハウジング」の拡大を目指す。現在、同グループ下で、物件の取得・管理を行う法人(株式会社)、入居者への伴走支援を行う法人(認定NPO法人)の2社を経営する。大学卒業後、PwCでの企業再生アドバイザリー業務、ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京代表等の非営利法人の経営を経て、2018年の父の急逝に伴い、家業である建設業を承継。2021年より、LivEQualityを始動。
木内 真理子氏
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン 理事・事務局長
青山学院大学を卒業後、国際協力銀行(JBIC)前身のOECFに入社。途中英国LSE(社会政策学)、オックスフォード大(開発経済学)での修士号取得をはさみ、アフリカ、インドネシア、フィリピンにおいて円借款業務を担当。母になったことを契機に転職。東京大学にて気候変動、環境、貧困など21世紀の課題に対応するSustainability Scienceの研究教育拠点形成に従事。「現場に戻ろう」をキーワードに08年10月よりWVJに勤務。アフリカ、中南米、ウズベキスタンを担当。2011年5月より、東日本緊急復興支援部長。2013年4月より副事務局長。2017年4月より事務局長。2020年4月より現職。青山学院大学非常勤講師、JICA 事業評価外部有識者委員、JANIC理事、日本NPOセンター副代表理事
青木 健太氏
認定NPO法人SALASUSU 理事長
2002年、東京大学在学中に友人と3人でNPO法人かものはしプロジェクトを創業し、子どもの人身売買撲滅に取り組む。創業期はIT事業を担当。2009年、カンボジアに移住し教育事業を担当。 2018年、同団体のカンボジア撤退に伴ってSALASUSUを設立し、教育事業を継続。 2022年、かものはしプロジェクト理事長兼任。現在SALASUSUでは資金調達を担当する傍ら、カンボジアにて「誰も取り残されない教室」のための教師育成と公教育改革に挑む。
中野 貴行氏
NPO法人Piece of Syria 創設者・代表理事
大学卒業後、専門商社・海外営業を経て、フィリピンの貧困地区支援のNGOのボランティアに。その後、青年海外協力隊としてシリアで活動。Piece of Syriaの活動と並行して、日本企業のUAE駐在員として企業進出サポートや、日系NGOのシリア難民支援プロジェクトの短期専門家として活動。2023年、ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100」に選出される。
モデレート
・井川 定一(AVPN マネージャー)
・田代 美智華(認定NPO法人日本ファンドレイジング協会 ディレクター)